ミンスター 会話集Vol.2 ムゴット街道戦~玄室

2021年1月28日木曜日

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 ムゴット街道戦



ドラクル伯:
 小僧に乗せられて
 白昼堂々行軍を開始して
 しまったな。
まあこれも我々魔族の
定めかもしれん。
遥か昔は、よくこうして
人間どもの願いを
聞き入れていたものだ。
ところで、
今の王はどこに
捕らわれておるのだ?

・・・。

・・・。

・・・。

・・・。
ドラクル伯:
 なんだ?お前たち。
そんなことも調べずに
ワシの元に
飛び込んで来たのか?
思ったより頭の切れん
者どもだな・・・。

ミーウ:
 申し訳ありません。
 ただ、私たちも追われて
 必死でしたので・・・。

ドラクル伯:
 まあよい。
それよりも
どうしたものかな・・・

ザバー:
 ・・・そんな心配、
 無用のようですよ・・・

   そのとおりだ

騎士:
 我は王室親衛騎士団・
ドラクル伯・・・
残念でなりません・・・
王室に牙をむくとは。
それもこのような
フラチな輩に
そそのかされて・・・。
あなたこそ我が王朝の
守護神たるお方と
存じていましたのに。
我が名は
騎士団長ハイラル!
尋常に勝負!

ロータス:
 騎士団長様!違うのです
我々はその王室の復権を
願い、挙兵しました。
現在、国は宰相に操られ
国王は幽閉されていると
聞きました。
私たちは、
野心とは無縁に平和な
生活をしてきましたのに
宰相の手の者に
街を追われて・・・。
ドラクル伯はそんな私達
に救いの手をさしのべて
くださったのです・・。

ハイラル:
 フッ・・・。
 誰がそんな戯れ言を
 真に受けるか!
おおかた、
ドラクル伯をたぶらかす
賊の一派か何かだろう。
親衛騎士団の誇りに賭け
お前たち賊を
打ち滅ぼしてくれる!
皆のもの!かかれ!

ザバー:
 御曹司、どうやら
 話し合いのテーブルは
 用意されていないようだ
ゆっくりと話ができる
ように取り巻きを
片づけて、
ゆっくり団長様と
話をしましょう。

ハイラルとエンゲージ

ロータス:
 お願いです、団長様。
 我々の言うことに少し
 耳を傾けて下さい。

ハイラル:
 クッ、ここまで攻め
 上がってくるとは・・・
 ただ者ではないな。

ドラクル伯:
 当たり前だ!
 ワシの門番どもを
 蹴ちらして、
ワシに直訴しに
やってきた
ものどもだからな。
・・・ワシはお前たちが
生まれる遥か以前から
人間を見てきている。
馬鹿ではない・・・。
彼らの言うことに少しは
耳を傾けてはどうだ!

・・・。
王国に仇なすならば
とっくに私の首をはねて
いるだろうか・・・?

ミーウ:
 ロータス、
 うまく説明して
 団長様を説得して!




ハイラル説得

ロータス:
 団長様・・・
 無礼をお許し下さい。
私達の目的は先ほど
申し上げたように、幽閉
されていると噂の国王を
解放し、以前のように
平和で安心して生活
できる国に戻す事です。

・・・。

それには団長様のお力が
必要なのです。

・・・。
わかった・・・。
それが目的である事は
信じよう。それで・・・
私にどうしろというのだ

ロータス:
 国王が幽閉されていそう
 な場所を教えて頂きたく
 思います。

ハイラル:
 ・・・私は今までも、
 これからも国王のために
 尽くしてゆくつもりだ。
お前の言っている事が
本当だとすれば・・・。
国王は王城の塔の
てっぺんに幽閉されて
いるに違いない。
国王を運び出した形跡は
認められんし、私はずっ
と王城にいたのだからな
宰相が台頭してからは
自由がきかなかったのだ

ドラクル伯:
 そうか・・・
 しかしどういうことだ?
見た所、そなたも
『反宰相派』のようだが。
なぜワシ達の
行く手を阻んだ?

ハイラル:
 町人風情と魔族の一団が
 蜂起すれば、だれでも
 怪しく思う!
だが、あなた達に真実が
ありそうだということが
わかった。
できるだけの協力をする
国王を助けるのが
騎士の役目だ・・・。
ドラクル伯・・・。
数々のご無礼、
ご容赦頂きたい・・・。

ドラクル伯:
 うむ。
 ワシが魔族でなければ
 切り捨てるところだが、
人間どもにはワシが
怪しく見えて当然。
気にしてはおらん。
それよりも、ロータス。
これからの行き先が
決まったところで・・・
そなたに命ずる。
そなたは、幽閉されて
いるであろう国王陛下を
宰相の手から救いだし、
王政を復活させよ。
よって、
騎士の称号を与える・・

ロータス:
 は?
 ・・・。

ドラクル伯:
 騎士に任ずる・・・。
 この紋章を鎧に
 縫い付けるがよい。
ワシは爵位をもっておる
のでな。騎士への任命が
可能なのだ。

ロータス:
 ははっ・・・。
 ありがたき幸せ。
私めは、命に代えても
必ず国王陛下を
救出いたします。

ザバー:
 ・・・すごい事になって
 きたな。
ついこの間は黒い騎士に
殺されかけたのに・・・
今度は御曹司が
騎士様になるのか?

ミーウ:
 すごいわ!ロータス。
 大出世じゃない!

ドラクル伯:
 とは言っても、これは
 暫定処置だ。
国王を助け出してから
改めて決めてもらうが
よかろう。
さあ!目指すは王都だ!
先を急ぐぞ!


王都ミンドリア



  王都ミンドリア

憲兵:
 いったいどこに隠れた?

衛士:
 我が王都に魔族の進入を
 許すとは・・・
ヴュッセル騎士団は
なにをしておるのだ?

憲兵:
 ヴュッセル騎士団も
 あの反乱分子の行く手を
 探っているようだが、
まさかこの王都に
潜入したとは思って
いなかったようだぞ。

衛士:
 親衛騎士団の
 ハイラル団長が敵方に
 寝返ったそうだが・・・
いったい
どうなっているのだ?

憲兵:
 そのハイラルだが、
 彼もここに紛れ込んだ
 一団にいるらしい。
お会いして
話を聞いてみたいものだ

ハイラル:
 どうやら憲兵に
 かぎつけられたようだ。
ここから王城までは
まだずいぶんあるのだが。

ザバー:
 打って出て、その後
 王城めがけて
 駆け抜けますか?

ロータス:
 それは無理だ。王城には
 ヴュッセル騎士団の精鋭
 も駐屯しているだろうし
この戦力では・・・。
いくらドラクル伯が
おられても・・・。

ドラクル伯:
 意表を突けば
 何とかなると思ったが
このように
守備があつくては
どうにもならんな。
出直すか?

ミーウ:
 しかし伯爵様・・・。
 すでに囲まれて
 逃げ道がありません。
この路地から外に出れば
見つかってしまいます。

ドラクル伯:
 ウム、仕方がない。外に
 いる兵だけでも片づけて
 一度この場を離れよう。

ハイラル:
 ・・・そうしましょう。
我々の動きに察知されな
いように、別動隊を組織
する必要があります。

ロータス:
 お心当たりが
 ございますか?

ハイラル:
 我が親衛騎士団の副団長
 レンドルフの元へ行こう
頭の固い男なので、
彼抜きえことを運ぼうと
思ったが、
こうなっては致し方ない

ザバー:
 そう決まれば話は早い。
 早速このミンドリアから
 転進いたしましょう。

ハイラル:
 そうだな。
 実は城門の前に
 地下道への入り口がある
兵を集め、陽動作戦を
敷けば、そこまでたどり
着けるだろうからな。

ドラクル伯:
 よし!それでは行くぞ!
 よいな、ロータス!

ロータス:
 はい!

マーチン山岳


   

マーチン山岳

ハイラル:
 ここを登り切った所が
 親衛騎士団の現在の
 駐屯地だ。

ロータス:
 ハイラル様。

ハイラル:
 なんだ?ロータス。

ロータス:
 なぜ親衛騎士団がこのよ
 うに王都から離れた場所
 に駐屯しているのですか
これでは国王陛下の
一大事には間に合わない
かと思いますが・・・。

ハイラル:
 そうだ。これは宰相から
 の命で、この地に駐屯
 しているのだ。
王都は先日のように
ヴュッセル騎士団が守護
を任されておるのでな。
私もいぶかしげに
感じながらも命に従った
のだが、
お前や、ドラクル伯に
出会わなかったら、
いまだここに居ただろう。
まあ、お前達に従ったの
には、前々から宰相には
不信感があったからだ。
・・・さてレンドルフは
私の言う事を聞いてくれ
るであろうか?

ドラクル伯:
 とにかく、見つかったら
 戦いになる。できるだけ
 犠牲を払わずに
そのレンドルフの元に
ハイラルを
送り届けるのだ。

ロータス:
 わかりました。
 行くぞザバー!ミーウ!

ザバー:
 わかりました、御曹司。

ミーウ:
 ロータスも気をつけて。

レンドルフと隣接

レンドルフ:
 ハイラル様・・・。
 なぜ王国を裏切られた!
あなたほどの忠臣は
おりませんでした。
しかし、今となっては
逆賊。
ドラクル伯とならび、
国をたぶらかす売国奴。
残念でなりませんが
・・・。
貴方をうちます!

ハイラル:
 はやまるな!
 レンドルフ!
私はおまえと戦いに
来たのではない!

・・・。

それと、逆賊は私や
ドラクル伯ではなく、
王都にいる宰相だ!

・・・。

なにか確証が
あるのでございますか?

・・・。
いや・・・。
ただ、その可能性が
高いと私が判断しただけ
だ。

・・・。
ハイラル様・・・。
それでよいのです。
私はなんども貴方様に
宰相殿の行いに
疑わしい部分があると
進言してまいりました。
しかし貴方様は、
「確証がない」といわれ
御決断されなかった。
民のくらしを見れば
わかります。
今の政治はおかしい!
・・・と。

私を気付かせてくれたの
は、ドラクル伯と
そこにいるパン屋の
せがれだ・・・。
もっとも、現在は
ドラクル伯の騎士だが
・・・。

我々は新たな指示に
従います。そして、
ドラクル伯とそこにおわ
す騎士殿を敬愛します。
元々我々は、陛下を
おまもりするのが勤め。
危機がふりかかれば
それをはらわねば。

レンドルフ・・・。
助かる・・・。
しかし、まだ王室の危機
が真実とはかぎらない。
苦しい戦いになるぞ。

かつて楽な戦いが
ありましたでしょうか?
皆の意見は王室の危機の
可能性に賭けることで
一致しております。

そうだったのか・・・。
本当に助かる・・・。

ドラクル伯:
 よし、大勢は決した!
 残すは王城潜入の
 方法だけだな。

そのことですが、
やはり陽動作戦をしくし
かないと考えます。

レンドルフ:
 察するに、私が別動隊を
 ひきいて、宰相領「ザウ
 バー」あたりをたたけば
よろしいのではありませ
んか? ヴュッセルのバ
カどもは、あわてて追い
かけてくるでしょう。

ロータス:
 宰相領であれば、
 一般市民も少ないので、
 良いですね。

ドラクル伯:
 なるほど・・・。
 決まりだな。

ハイラル:
 ではレンドルフ、ヴュッ
 セル騎士団をできるだけ
 ひきつけて逃げてくれ。
私たちは王都に向かう。
死ぬなよ・・・。
レンドルフ。

レンドルフ:
 団長も御無事で・・・。



城門



ハイラル:
 さあ城門に
 たどりついた。

ロータス:
 ここまでは順調にこれま
 したが・・・。

ミーウ:
 どうやらここからは、
 簡単には通して
 くれなさそうね。

ドラクル伯:
 いそいで地下通路をさが
 すぞ。
 王城はすぐそこだ!


地下道1

ロータス:
 ここからは、一気に
 かけぬけましょう!

ハイラル:
 そうだ! グズグズして
 いると、ヴュッセルが
 もどって来る!

玄室



ロータス:
 よし!
 やっとここまで来た!

ななっ!なに者!

宰相:
 フラチの者がおるぞ!
 ヴュッセル騎士団は
 なにをしておるのだ!
だっ、だれでもよい!
あの者達をかたづけい!

ロータス:
 ・・・。
あれが・・・。
宰相・・・?

ハイラル:
 そうだ・・・。

ドラクル伯:
 ロータス・・・。
 終わらせるぞ。

はっ、はい。














































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